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2.「エディット・ピアフの生涯」より

日本語の資料でMargueriteについて語られるのは、やはりPiafとの関連を見るしかない。
N氏にいただいた「愛の賛歌ーエディット・ピアフの生涯」Simone Berteaut著、三輪秀彦訳、新潮社刊 P.108-P.110にはPiafにとってのMargueriteが他の資料よりも生き生きと簡潔に描かれているので数箇所引用してみる。

・・・アッソはいわば堅物で、神経質だった。アルグリットは卵形のやわらかい顔つきで、ブロンドの髪、ぼんやりした表情、そして口元にはいつもさまよえる愛情のようなかすかな微笑がただよっていた。アッソは肯定するにつけ否定するにつけ、大声でまくし立てた。マルグリットは夢見る人だった。・・・

・・・エディットは信頼をこめて、マルグリットの手を握った。
「あなたは、素敵な方だと思いますわ。きっと! それに立派な才能をお持ちだと言うことも!」
「あらまあ!」とマルグリットは、自分が犯されるのに気づいたばかりの婦人のような口調で言った。
エディットはすぐに彼女を「ギート」と呼んだ。すぐ彼女を好きになってしまった。・・・

・・・「ギート、あなたは、わたしに音楽を吹き込んでくれたわ」
こうしてエディットはピアノを弾くことを覚えた。彼女はそれが大好きだった。楽譜を見て歌うよりもずっとよくわかると彼女は言っていた。
レーモンとマルグリットと並べてみるとまるで兵隊靴とシンデレラの靴みたいだった。しかし、二人がひとつのシャンソンを作るとなると、がらりと変わるのだった。いわば、恋愛結婚だった。二人がエディットを生み出したのである。・・・

・・・マルグリットの死はひそやかなものだった。彼女は病気のようには見えなかった。とにかく、私たちは知らなかったし、彼女も自分のことは話さなかった。ただ、彼女は普段にもまして、心がそこにない様子をしていただけだ。彼女は生きている時と同じように死んだ。-音もなく。人生をわたってきたのと同じくらい軽やかに、生から死へと滑っていったのである。・・・

・・・エディットはいつも口癖のように言うことになった。
「レーモンがあたしにくれた一番美しい贈り物は、ギートだわ! なんとまあ、びっくりしちゃう女性よ!彼女は地上には住んでいない、どこか別のところに。空色や、きれいで美しいものがいっぱいの世界に住んでいるのよ。ほら、天使ね、あたし天使はギートみたいなんだと思うわ」・・・

・・・マルグリットはシャンソンの世界でなく、立派なコンサートで身を立てるべきだったかもしれないー彼女はナディーヌ・ブーランジェとコルトーの弟子だったのである。・・・

・・・その後同じようにあっさりと、彼女は「異国の人」を作曲した。それは大ヒットになった。それから「私の外人部隊兵士」だ。
それ以後はもう成功がマルグリットを手放さなかった。・・・

ここには、ほかの資料で読んだMargueriteの特色が全部書かれている。他でもみんなが口をそろえて証言しているように、Margueriteはどうやら「心ここにあらず」というタイプだったようだ。
ただピアフの資料ではMargueritoはこの程度しか書かれていない。Piafの数多い男たちの影に偉大な作曲家の彼女の影が、かすんでしまったのだ。「愛の賛歌」にしても作曲家よりも、 世界チャンピオン、マルセル・セルダンとの恋 にスポットを当てるほうがドラマになるのだ。モンタンやアズナブールやムスタキやテオやピルスやルプレや、Piafを取り囲む男たちがMargueritoを霞ませる。
Piafの人生ではなく、Piafの曲を取り上げて、初めてMargueritoの偉大さに光が当たると言えよう。

Piaf Monnot

Piaf, Monnot, Moustaki et Michel Rivgauche
//////////
Edith Piaf 「L'etranger」 
1936年 DamiaとPiafがレコーディングしている。
作詞: R.Malleron.
作曲: Juel et Marguerite Monnot
「L'etranger」 1934

Damia 「L'etranger」  

Damia L'etranger

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